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愛は瞳から生まれ、胸に落つる。
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厳密には「アニメ」じゃないんだけど「映像作品」というくくりでこのカテゴリで。

シャーロック・ホームズを見てます。米版のガイ・リッチー監督の映画と、英版のBBC製作のドラマと。
どっちも違ってどっちもたのしい…

くるしいので感想吐き出し。長くなったので映画だけ。





わたくしは相当「ホームズ」というものがすきなので、どんなに米版のイメージが従来のものや聖典から外れていようとも、英版のホームズがエラ張ってて爬虫類系だろうとも、それもまたよしとして観ています。実際たのしくておもしろかったので野暮なことはいいっこなしかな、なんて。
グラナダ版は「忠実な再現」がコンセプトで、米版は「いかに従来と違うホームズ像を米映画として確立するか」で、英版はそのまんま「我々の愛するホームズが現代に生きていたらどうだったろうか?」なので、それぞれのコンセプトからどれもずれてないので非常に素晴らしいです。どの作品も一貫したものを感じるので、観ててたのしい。

つまり…以下感想なんですが「ホントおまえホームズすきな」で片付く気がしないでもない、っていう。


【米映画】
シャドウゲーム観ました。
これは…実にたのしい。ホームズ役のロバート・ダウニー・Jrが汚い髭のおっさんであるというところが最大のもえ。
あとワトソン役のジュード・ロウが非常な美人さんでこれもまた…うん…目の保養ですごちそうさまですしおすし。虹彩がうすくて睫毛ながくて…なにあのハンサメン。
もえポイント吐き出していくと本気できりがないんですが箇条書き。長い。あと順不同。

・ホームズとマイクロフトが「シャーリー」「マイキー」とかんわいい愛称で呼び合うのとか誰が想像したよ。くっそかわいかったので以下シャーリーとマイキー呼びが多発しますがあしからず。
・「孤独なシャーリー」呼びして揶揄してホームズがくわえた葉巻奪って自分でくわえて去ってくワトソンまじワトソン

・なんでいつも萌え袖なんホームズさん。なんで袖のボタン留めないん。なんで胸元肌蹴てるん。どうしていつも守備力お留守なん。
最初の「ワトソンくん死亡ー」ていって笑ってたあの迷彩服…迷彩?うん、迷彩…あの格好から着替えたときは、着替えてすぐだからラフなんだよね!で済ませたけど全体的に萌え袖で「このひと…狙ってらぁ…」であざといと叫びましたが実にすばらしいです萌え袖。

・日本語版しか観れてないので字幕でなんていってるのかちゃんとわかってないし、特典映像も観てないし、正直もっかいツタヤにリターンして確認しまくりたいんですけど今日行ったら棚まるごと全部貸し出し中だったアッハー

・着替えてるシャーリーを、(マフラーを)脱ぎながら追っかけるワトソン医師はなにしてんのと初見は思った。
カーテン越しに会話じゃダメなの。それともあれ、ホムさんが引っ込んでったのが元自分の部屋だから現状どうなってるのか知りたかったの。それとも他意なんてなくて会話を続けるためになんとなく足が向いただけなの。
いやだって相手が着替えてる部屋に脱ぎながら自分も入ってくとかさぁ…

・ホルムアルデヒドを医者の前で飲むホムさんはほんといい歳して構ってちゃんすぎると思うよ。医者はそれにホイホイされすぎだと思うよ。でもそんな二人だからうまくまわるんですねこの関係。なんてこったい。
・グラッドストーンがかわいくてかわいそうでかわいい。副腎から取り出したホルモン…副腎ホルモンってどういう薬効あるんですか。呼吸や脈拍が弱まってるところに打って一人と一匹が文字通り飛び起きてたけど。

・序盤のホームズとアイリーンの遣り取りがすごくルパンと不二子ちゃんみたいだなぁと思いました。距離の取り方が。
利用するわよ?なファム・ファタールと、利用してくれるならどうぞな男と。水面下の主導権の奪い合い。立つ側の違い。それでも互いにこころ惹かれるものがあるのを、表面上はおどけてみせて笑って躱す。アダルティ…
あのかわいいアイリーンからの唇へのちゅーにも動じないホムさんまじホムさん。油断もしないのかい。
そういやBBCシャーロックのほうでもシャーロックは「童貞くん」と揶揄されてたけど…米版ホームズさんはどうなんだろうか。
どの版でもホームズさんが歪みなく童貞な気がしてどうしよう。いやだって…そういうの興味なさそうだから…恋愛感情みたいなのは嫌悪してるし忌避してるし、他人と粘膜を接触させるなんてぞっとするね!くらいのこといいそうで…
そしてどの版でも「でも、ワトソンだったらセーフかな」なんていいそうなあたりマジ歪みなくホムさん。

・格闘シーンだいたいすごくすきなんですが、序盤はふたつあるかな。
①ホームズ対ごろつき4人(中華風衣装)
②ホームズ・シム対コサック(傘と闘鶏と翻るドレスと正装)
中華風の袖がおっきくて柔道着みたくぱっと見が崩してる感じが好みでした。髪もぐしゃっとなってるし。それはいつもか笑
シャドウゲーム(影の戦い)=イメトレ済ませてすうっと立ち上がるところがすきです。あとナイフ持ってうちかかってきた相手の力を利用して別の相手の喉を裂くとか。おお…冒頭から容赦ないな…と思ってみてました。
シムが足かけられて一回転しながらナイフ引き抜くところかっこいい。戦うおなごかっこいい。鼻血の拭いかた男前。
傘で戦うシャドウゲーム!コサックの首に持ち手ひっかけて投げ飛ばすのはあれ首絶対傷めるよね投げられたほう!
闘鶏は紐で引っ張り合ったり、手繰り寄せたり、相手に巻き付けて投げ飛ばしたり、実にみててたのしかったです。
コサックがくるくるよくまわる身の軽さよ。

・ワトソンの結婚前夜
結婚前祝いの集まりに誰ひとりワトソンの友人を呼ばないシャーリー。わかってるよ、事件忙しかったんだろ?教授とのあれこれにはまりこんでて、気が進まない相棒の結婚の準備を後回しにしてったら気が付いたら誰も招待しないまま当日になってたんだろ?ていうかワトソンの友達を誰も知らないんだろ?孤独だなシャーリー…
だがインディアンポーカーしてる助手の笑顔が怖くて「あかん、このひと家庭に入ったらあかん。メアリーがんばれ本気でがんばれ」ってなった。
「金を出せ」「結婚指輪を出せ。賭けで取られたくないだろう?」 あらホムさんまだうじうじしてるの。と思ったら、ワトソンくんの酒癖と賭けごと好きっぷりを見て考え直した。あかん…これは指輪賭けてまう…メアリーさん今後が思いやられる。

・どっちかがダメになるとどっちかがしゃんとする関係。
「非常に数少ないホームズがまともに見えるシーン」です。そうです夜っぴいて運転して結婚式場に相棒を送り届けるシーンです。終始無言なのにいろいろ雄弁な場面。
サングラスかけてパイプくわえたホムさんの成熟した大人の男っぷりが異常。服よれよれで汚れてるし髪もぐしゃぐしゃだしなのに無言で医者の面倒を看る探偵の稀有さよ。
毛布ぐるぐる巻きで寝てる医者。起きろとばかりに揺らされても起きない医者。バグパイプの音でやっとこさ覚醒する医者。毛布剥ぎ取られるのを断固として拒む医者。朝の光に思いっきり顔しかめて無茶苦茶寝起き不機嫌ですって顔する医者。ごろごろ落ちる空の酒瓶。まだ飲んでたんかい!
サングラスのせいかちょいちょい上目遣いする探偵反則。
完全に介護ですどうもありがとうございます。生まれたての仔馬な医者ジャスティス。
たぶんお互いいらん口をきく余力がなかったんだろうけど(一方は深酒して寝起き、一方は徹夜で運転)、いわなくてもやることわかってる感じが実に…相棒ですよね…これから先のシーンで「会話どころか合図も目線もなしかよ!」という場面はちょいちょいあるのだけど、ここは「探偵が医者の面倒を看ることがないわけがないんだ」というか、共同生活の中の一場面を垣間見た気持ちでした。

・そして医者が覚醒すると居眠りしだす探偵ってどうよ。
この「相棒の結婚式で居眠りする介添え人」としてのホームズしか周りの人は認知しないんだろうなぁと。
肩つついて起こしてあげるハドソン夫人にくすってなった。

・ワトソンとメアリーの新婚夫婦の健全さに全ホームズが泣いた。
なんなんこの、本妻に譲って身を引く愛人みたいな切なそーな顔。
去ってくホームズの後姿をみとめてメアリーの手を握り直すワトソンとかもうな。
あの、この二人は「ブロマンス」だと思ってるんですけど。つまり愛情以上ホモ未満、肉体関係のない相互依存関係だと思ってるんですが。
でもこれあるよね、なんだか嫉妬しちゃうよね、だいすきな相手が結婚したら。思わずしゅんとなっちゃうよね、別に互いの関係が変わったわけじゃないってわかってるけど。これから否応なく変わっていかざるを得ないのだという予感とともに、つい萎れちゃうよね。祝福してないわけはないんだけど。
しかしワトソンの側がホームズのいちばんの親友で理解者で主治医で相棒ポジションを手放す気がなさすぎてわらう。おま… 医者にも医者の葛藤があろうが、探偵側の葛藤を「なんだ、そんなもの!」「どうせ私を巻き込みに来ることはわかってるんだぞ!」といわんばかりで、もう。

・モラン大佐の声が渋くてイイ。
・ここで大佐と話しながら一杯ひっかける探偵の心情を問いたい。徹夜だったのにまた運転だから気つけに一杯なのかな。だよね。
・着替えて髪も梳って教授と対決しに赴く探偵かっこいい。
・シューベルトは寡聞にして「白鳥の歌」しか知りません…「漁夫の歌」、ここから既に伏線が。

・「講義は4時に終わる」といわれて行った探偵が教授に「申し訳ないがすぐ次の講義に行かねばならない」と前置きされてるところから、探偵は4時前に行った、それも大学の講義は通常90分程度ありこの時代設定でもその程度であると仮定して、2時半かそれ以前に講義の空き時間を狙い澄まして行った、つまり相手がホームズに会う用意を整える前に飛び込んだということでよろしいかな。
ここから既に教授の舞台裏を覗こうとする情報戦が始まってるわけですねわかります。

・「あの医者は今日結婚したそうだね」「もうわたしと組むこともないでしょうから相棒は解消です。充分お分かりかと思いますが」「君は先程、案にワトソンを巻き込まないようにと釘を刺したが…答えはノーだ」
容赦なく弱いところ突いてくる教授。
探偵と教授の対決は正に、「争いは同じレベルの者同士でしか成立しない」を見ているようだ…
穏やかーな英国紳士風、教養のあるおじさんな教授と、普段とうってかわって緩みや遊びのない探偵。うま。

・新婚旅行でメアリーのターン!
メアリーかっこええええ
ほんの数十秒前に存在を知った旦那の拳銃を暗闇の中で取って侵入者に突き付け「ジョン、ドアをあけて」「そろそろ出てってもらえるかしら?」と走ってる列車から夜の原野へ叩きだすその神経、実にごんぶとである。

女 装
おっさんの似合ってないバケモノですねな女装とか誰得だよ俺得だよ!!!!、とよそさまの感想もそうなってたのでこのふとましい二の腕やヅラやアイシャドウや口紅に倒錯したものを感じつつクッソ笑ったわたしは正常なはずだ。
「相棒の新婚旅行に女装して乗り込み新妻を走ってる列車から夜の河に突き落とす」。ひどいヤンデレな上にホモとは恐れ入ったね! しかし切れたワトソンくんに「た…タイミングは完璧だった」としかいえないとか、おまえ普段の明晰さをどこに置いてきたwwwと更に笑った。
なんで女装なんでしょう。ホントに。
ゲイリッチー兄貴のホームズは、「いやお前らそれ必要ないだろ」という要素が探偵と医者に散りばめられ過ぎててもうツッコむのもめんどい僕つかれちゃったよパトラッシュ…(しかし笑顔)

・「ワトソンが女装したホームズに馬乗りになって服を破いて半裸にしてたよ」といっても何ら間違ったことはいってないどころかまったくな公式なコレどうしたことだ。
頼むから自重させてくださいガイ兄貴。

・なんであの女装まかりとおったの。駅員や客室乗務員の目ん玉はどこについてるんだ!!
・あんっだけシリアスで緊迫したやり取りしたかっこいい探偵の後にこの女装である。
・がんがん拳銃を撃つ、上着を目隠しにするっと脱いで肘鉄いれる、あのたくましい血管浮き上がった腕がかっけぇ。女装してるけど。女装してるからこそノースリーブであの腕が見れたと思うと…ああ!
・声を荒げる探偵珍しいな。しかしあれ扉を開けた敵も内心「どういう状況だよ…」と思ったろうに。
・事前の仕込み回想キター これすごくすき。
・スカートの下にズボン履いてる、のはいいんだけど、スカートはね上げて腰にセットしてた鎖と取っ手とあれが、ええ実に御立派な棒と玉ですよねと。
・「折角の新婚旅行なのに!」 デスヨネーそりゃあの状況でもケツ蹴りたくもなるわ
・隣のコンパートメントの老夫婦かわいそう。突然走ってる列車の窓側から半裸で化粧の痕がある変態が入ってくるとかかわいそう。
・「横に寝たまえ」「どうして!?」 ほんとにな…
・「寝てどうする?」「待つんだよ。そのうち反撃の窓があく」 あれだけの遣り取りでやることがわかる医者見事に探偵色に染まってますね。

・河に落ちたご婦人に「今参りますよマダム」「この度は結婚おめでとうございますミセス・ワトソン」と和やかに声をかけるマイキー兄の滲み出る品の良さ。
「もう最悪」 心中お察ししますメアリー、強く生きてメアリー。あの変人探偵が旦那と友人な限り、こうしたことはこれから数限りなく起こるのですきっと…

・「もし君がこの事件を見届けてくれるのなら、…この先二度と、助手を頼むことはない」
一応探偵なりの本気でいってるんだけど、ちゃんと覚悟も決心もあるんだけど、
それをわからない医者じゃないんだけど、
でも医者側からみると、「そんなこといったって、どうせまた私を巻き込みに来る癖に」ってどっかで思ってると思うんだ、今までの例からして。そしてなし崩し的に巻き込まれる立場を苦々しく思いながら喜んでもいそうで。だから表面上はあくまでいつも通りでそっけない。
そして探偵側はいつもとは心づもりが違うんだよっていうのを、伝えたいけど伝えたくない。


…ここまででまだ全体の半分もいってないんだぜ…信じられるか…?この感想の多さを…
もう朝なので後半の感想はまた後で来ます。


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こっから後半。

・冒頭でハグして「ちょっと痩せたか?」「その分が君についた。メアリーのマフィンを食べすぎだ」
抱きあって友人の体重がわかるのはどうなんですか。ここで肉体関係の前提を勘繰りたくなるのは…仕方のないことなような…
でもワトソンはシャーリーと一緒に暮らしてて彼の主治医だったんだから、怪我もよく看てるし何となく体重把握しててもおかしくない気もしてきた。…いや、やっぱおかしいだろ。

・アイリーンの血のついたハンカチを見てワトソンも事態の重大さを感じ取ったと思うの。
あのどさくさでシムのかばんを取ってきてた探偵って。

・教授と大佐
モラン大佐って聖典ではライヘンバッハ後まで出てこないんですよね。ここまでおおっぴらに教授の右腕として動くのを見るのは興味深い。
大佐の仕事人っぷりが冷徹ですばらしい。列車に乗ろうとするマルコ撃つときといい、猟犬のようにホムズたちを追うときといい、物陰のワトソンを狙うときといい。警備に見つかったワトソンに焦れて警備兵を撃つときの「邪魔だ、どけ」「撃っちまうぞ…?」あたりのひねた怜悧さみたいなのがこわい。

・ホームズとワトソンが「探偵と助手」してるときがたまらんです。
レネイの手紙をふたりで検分してるときといい、大佐の狙撃の現場を突きとめて風速計がどうの煙草がどうのいってるときといい。

・ジプシーの村で探偵が飲んでたのはミード(蜂蜜酒)説が濃厚らしい。ハネムーンの代名詞のミード…
はっちゃけて踊り出す医者となんか性的な振り付けをうねうねする探偵がそれらしい。医者ぜったい普段抑圧してるのが暴発してるよね酒で。酒とギャンブルはマジほどほどにしたほうがいいんじゃないかな。

・マイキー兄が裸族…だと… 清々しいまでに気にしてなくて「えっあっうん…」てなった。
・スタンリーのカタカタ執事っぷり… しかしホームズ家の執事が無能なはずはないのであれで家の秘密を一手に握ってたりしたらおいしい
・カラザースがイケメンすぎてくるしい。お兄さんマジ見栄えのいいの連れてるね!外交官だから華やかな社交の場にも連れてける、秘書にもなるのを選んだんだろうな。しかしイケメンすぎ。
・人妻を失礼にならない程度に口説くマイキー兄(全裸)の紳士さが天井知らず。
・あの屋敷の堀で白鳥が泳いでるのが綺麗ながらも間の抜けた光景に見え、様式美ってどこか滑稽だなと思いました。

・「彼にもう銃は必要ない。それを持って出口を見張れ」
ホームズの、合理性ゆえにそう発言するけど葛藤がないわけではないことば、がすきです。終盤の教授とのチェスで響いてくるシムの悲鳴をじっと聞きながら「勝利のためには犠牲も必要だ。戦争は防げた」とかも。
そういう非情な判断をする探偵の足りないところを補うかのようにシムのフォローをちゃんとする助手がすばらしい。取り乱したシムを宥めたり抱きしめたりして落ちつかせるのはいつもワトソン。
いいコンビだと思う。

・間違う探偵
おお珍しい…ミスリードに気付けたはずなのにっていう悔しげな探偵プライスレス。
ホームズたちがオペラ座に来たのを見届けてから仕事にとりかかる大佐のいやらしさ。

・シムがスイスでもパリの朝でもジプシー村でも食べ物もぐもぐしててかわいい。
鉄格子蹴り倒したり、荷台から手を借りずに飛び降りたりするのにもぐもぐよく食べる子でかわいい。

・都会に住む野生の鳩を「あのおぞましい鳥ども」と呼ぶホームズさんにわらた
・「紳士的すぎる」というシム。あの一瞬前、シャーリーとワトソン腕組んでなかった?一瞬すぎて確言出来ない。

・ホムさんの馬あれでいいの。あれいちばん揺れるんじゃないの。頭のいい人は頭のいい馬とうまくやれんもんかな。頭でっかちなんかな。それとも動物全般苦手なのかな。…でも自分の部屋で蛇やら山羊やら飼ってたし、グラッドストーンを彼なりにだけどかわいがってるし。
慣れ親しむのに時間がかかるんだろうな。

・「今幸せか?」「お答えする気にもならないな」「…幸せか?」
なんで今それ訊くん。
敵地潜入の際はとりあえず覚悟確認なのかな。なんて答えてほしかったんだろうな。
ひろい解釈としては「こうして冒険するのも最後だろうし、これからワトソン置いて単独潜入するつもりだし、冒険たのしかった=私たちの共同生活も悪くなかったということばが何かほしいな」って感じでよろしいかしらん。

・教授の釣り
音楽に混ぜて悲鳴をきかせるという公開式プレイ。
あれスピーカーで宣伝する意味あんの。…いや、敷地内のどっかにいる医者への圧迫だよね。うん、意味はわかる。
探偵の悲鳴ごちそうさまです。
でも教授、息も絶え絶えのホームズのことばを聞くためにのしかかって突き刺したものを抉りこんだうえに震える手首を押さえつけるのは遣り過ぎだと思うの。あとこの一文卑猥すぎると思うの。なんら間違いはないのに。純然たる公式です。
あとそこ重要な血管通ってるからマジあぶない。

・ワトソンはよくあの建物にホームズがいるとわかったものだ
スピーカーがあの建物についてたから察した?でも遠かったし、スピーカーで拡散されてたらどこからなんてわかんないだろう。あとあの書き置きで「この建物を探せ、ついでにそこに来いって意味だな」とわかっても、フツー撃つか。
撃った後はスピーカーの音が途切れたから察した、としても、撃つ前から音楽も悲鳴も途切れてたし。
まぁいいか。

・拷問からの「来てくれると思ったよ…」 メロドラマか!

・負傷した探偵の超人ぶりがパねぇ。
森を爆走。反動がでかくて傷に響く銃を乱射。肉弾戦。しぬわ。
実際心停止してるし…いや呼吸停止?
ワトソンと肩組んでたときの…ガトリング?マシンガン?わかんないけど、あれはかなり響くと思う。
「時代遅れ」と大佐に称された銃はリボルバーだから、それもオートマに比べたら一発一発が威力でかい=反動もでかいだろうし。
銃を拾ったり、近くに砲弾が着弾した衝撃で思わず木の幹にしがみついたり、要所要所で苦しそうで実に…うん…ごちそうさまです…
探偵が痛そうでたのしい人非人はこちらです。
ホムさんは右利きだと思うんだけど、…書き置きの場面で右手でペン持ってたけどそう断言していいかわからない…左手で銃扱ってよく命中させられるなぁ。
武術やってると両利きは当たり前なのかな。でも剣術ならともかく拳闘で両利きにするかな。
変装を多くするホムさんなら訓練して両利きになっててもおかしくないけど。

・片手で弾込めて奪って、くるっと持ち手をまわして目も合わさずに近くで戦ってる相棒へ。
受け取るほうも目配せひとつせず当然のように受け取ってそのまま追手を撃ち抜く。
どんだけ…!
ところでこの森に入ってからの一連のシーン、全体をみても明らかに尺長めなので、ああガイの兄貴ここやりたかったんやろうか、と思いました。

・列車が雪を蹴立ててる。山も見えるし、もうスイスとの国境近いんじゃないか。
イギリス:ロンドン→フランス:パリ→ドイツ→スイス:ライヘンバッハ
主要な国渡り歩いてますね。身分証もってなかったりジプシーと山越えしたり、かなり当局に問われそうですが。

・倒れた仲間への鎮魂歌か、重症の探偵を抱きかかえながら低く歌ってるシム。
ジプシーだね…すべては歌なんだ。
珍しくシャツだけになって自力で傷を縫合してる医者。
探偵がぼんやりそれを見るともなしに眺めつつ、列車の揺れとジプシーの歌を感じながら目を閉じる。
なんつう穏やかな最期…
こっからの医者の取り乱しようがすごい。
シムが取り乱したとき宥めるのが医者、って前述しましたが医者が取り乱したとき抑えるのがシム、なのもとってもいいと思いました。女性ならではの感じ。シムあんな男前なのに。
要所要所でシムが探偵の手を握ってたり医者宥めてたりするのなんだかじーんときます。

・結婚祝い
贈って来た当人にそれを使うってなんだか意味深!
ちょいちょい入るシムの ( ゚д゚)ポカーン顔が笑いを誘う。
腕と肩の固定に使われてるのがワトソンの新妻手編みマフラー。
ホームズが飛び起きた途端に冷静さを取り戻すワトソン。おまえの極デレの部分を探偵は一生知らないんだろうよ!
探偵がいないところ、或いは死んだと思ったときのみ出るワトソンのデレの破壊力が半端ないです。
ホムさんは必然的にそれを見ないんだけど、でも見なくても知ってるんだろうな、きっと。(最後のタイプされた文章をちゃっかり読むの然り)

・「…新婚旅行は悪かった…」「…わたしも」 ジプシー二人置いてけぼり。
・「おいっ、やめろ、抜くなっ…!」 はいごちそうさまごちそうさま。
・後から振り返ると探偵はこの状態で手帳の暗号解読してタパスさんに託すのか。探偵精力的すぎるよ。その状態ならもうちょっと休め。休んでらんない状況だけど。

・マイキー兄とワトソンとシムがお茶しながら作戦会議してるところへふらっとやってくるホームズ
ここでホームズ抜きで作戦会議し始めてるの変じゃね?と思ったんですが傷で熱出て寝てたりしたらわからんな。

・チャツネ
ウィキ参照したらアジア・インドのある調味料の総称みたいだった。
「ジャム」といっても苺に林檎にブルーベリーがあるようなものかな。
探偵の好きなホームズ家のチャツネはどんなものだろう。甘いのか辛いのか。
ホームズ家はもともと外交官が多いのかな?アジア・インド系の調味料だから。でも外交官の兄が食べたのを再現したもの、なのかも。
しかし英仏に輸入されたチャツネは果実ベースのわりと甘いものらしく、あれがお茶の時間ぽかったところからも、スコーンなどにつけるジャムとしてのチャツネなんだろうなホームズ家のは。

・あんなえらい人間ばかりで政治的に緊張したパーティで物怖じせずにいるシムやっぱかっこいい。ふつくしい。
「踊ろうか」「わたし初めてなんだけど」「私のリードに任せれば大丈夫」 ダンスで女性もエスコート出来る紳士で美人からのキスにも油断しない男だけどこれ童貞だったらどうしたらいいの(わたしが)(どうもしないけど)

・「何を見てるの?」「すべてだ」
・「これは私の呪いだ」 やっぱり映像的・写真的記憶力の持ち主なのか。観察眼のこともだろうけど。
・「でも探しているものは見つからない」 この場合はレネイのことをいってるんだけど、それだけでもない意味にもとれる。

・無言で手を伸べてダンスに誘うホームズ。「喜んで」と多少嘆息混じりながらも普通に応じるワトソン。
あの

これ
えっと
普通…なんですか?
19世紀がわからない。
シムだけでよかったじゃない。充分アダルティでしたよ。おまえらのダンスシーン必要ねぇだろと思いつつこれは一体…一体…?(混乱)
あんな正式な場で男同士がダンスしててもスルーなの?上流階級ってそういうものなの?もうわかりません。

・「君とシムはレネイを探せ。私は教授を」「ホームズ」「これが私の遣り方だ」「…それはわかっているが」「これが一番私らしい解決方法なのだ」
ついったで散々いいましたが“俺の遣り方”があってそれを死んでも曲げないって部分は銀さんもホームズも共通してると思うの。
探偵がその気になったら一歩も引かないことをわかってる医者。

・「ところで、誰にダンスを習った?」「…君、だよ」「…そうか!私もやるな」
ええとここらへんは字幕ver.を舐めるように見てからまたよく考えたいと存じます。
ダンスシーンの会話も日本語訳でぼかされてるけど結構きわどい、と漏れ聞いてるのでたのしみ。問題はわたしの英語力が中学生に毛が生えた程度どころか昨今の小学生にも劣るレベルだということだ。

・ホームズとモリアーティのチェス勝負
どきどきしました。
五分の早指しもだし、目隠しチェスもだし。

・「ともにビショップはふたつ。私が部屋にいなくとも、ちゃんと動いてくれる」
このことばの毅さと甘さ。信頼ですね。
ホームズはモラン大佐のことも教授の駒の勘定に入れてたんですね。そしてワトソンとシムが彼のビショップなら、マイクロフトは何なんだろう。手駒というと語弊があるかもしれないけど、手札のひとつではあるだろうに。

・教授がテラスに出てきたときホムさんが何してたのかわからんです。飲んでた?寒いから+気つけにアルコールを?
・ホムさんに「風邪を引くといけないから」といって黒い毛皮を背後から着せてあげる教授まじドエス。紳士でドエス。こええ。正装にあんのモフモフううううわああああああ反則う…!
・レネイ暗殺に使った大佐のあれは仕込み杖ですね。大佐の空気銃はホームズ3で出てくるかなぁ。

・何度でもいうけど教授と探偵の対決がすばらしくすきです。
時代を見通す先見性を持ちながら、それを否定したいホームズと、積極的に肯定し自身の愉しみと利益に結び付けようとする教授。
ここの対比はいつみてもいい。

・「スイスはいい。個人の事情を詮索しない。特に財産についてはね」
隠し預金があるってことですねおそろしす。さりげにぱちんとウインク決めてくれる教授お茶目さん。

・互いに追い詰めあうのと連動した目隠しチェス
決戦の場に赴くときはすべての準備は完了してたんですね。探偵の手回しのよさと抜け目のなさ、準備にかけた手間暇と時間に脱帽です。
和平会議での首尾がどう転んでも、教授の財産を没収し動きをとれなくする腹積もりだった。隠し財産が出てくれば、それがどこから来たものなのかも自ずと知れる。教授を破滅させるための手はとっくにうってあった。
助手の明晰さとシムの肉親の目を信じてなかったわけじゃなくとも、あの場を完全に二人に任せたのにやっとしっくりきました。

・メアリーかっけえええええ
嫁つえええええ
ここでワトソンの嫁に手帳を託したホームズに何か感じずにはいられない。
解読法と手帳とどうすべきかを伝えて、最も大事な役割を託す。
メアリーがちゃんと受け取って任務を全うしてるので彼女も託された意味をわかっているといい…
正直いちばんオイシイところ持ってったよね。

・「君と私、どちらが漁師でどちらが魚だと思うね?」 あの質問の答えがここで。
えーと「魚はあなただ」じゃなくて、「危険な魚に御用心」? って感じかな?

・シャドウゲームきたー
あのー、剣の達人同士が一歩も動かずに死闘を演じるあれ、と見なしても、いい、かな。
執拗に右肩を攻める教授。いいぞもっとやれ。

・「結末は…変えがたい。ただし」
と思いながら笑う探偵。笑い返す教授。
ただし、に続くことばは何だったんだろう。「ただし」、勝ちを捨てれば負けない。「ただし」、一人では死なない。

・ワトソンと目が合って、目を閉じて、二度と開けずに落ちてく演出
あのシーンのシャーリーがうつくしすぎてどうしよう。
叫んだり駆け寄ったりせずに立ちすくむ助手。信頼ほんと半端ないんだなと…信じられないんだね。

・葬式で妻の隣に座らずひとり呆然と酷い顔で端っこにいるワトソン
すごくたくさん人が来てるなぁ。
探偵に友人はワトソン以外いないけど、事件に関わった人たちがこうして集まるし、いつかそれが探偵を、活動を助けるだけじゃなくてこころのどこかも救えばよい。

・ここで冒頭のシーンに戻る。ワトソンの書く冒険譚がこの世界での聖典と考えてもよろしいか。よろしいかな。
そしたらワトソンは自分とホームズに多少の脚色をして出版してるんだな。そう考えるとなんかたのしい。

・送られてきた酸素吸入器を見て部屋を出て行くワトソン
・椅子と一体化していた探偵にビクッとするグラッドストーン。おい犬だろもうひとりの御主人に嗅覚でお気付きよ。
・ちゃっかりワトソンのタイプした物語を読んで、「この時代随一の法の番人」「私が知る限り一番の天才だ」という賛辞を読み、「END」に「?」とつけて、幕。

・人間椅子ホームズ
笑ったしほっとした!「ホームズは滝から生きて帰る」という聖典を知っていても、すごくほっとしたしよかった!
トリックで阿部ちゃんがエンディングテーマが流れるなか砂の中からざざあっと出てくるあれ…あれを思い出しました。同じことだよね、え、違う?
ホームズ3がたのしみです!
しかし「ライヘンバッハ」後の「空き家の冒険」パートがあったとしてもジュードワトソンは気絶しないね、絶対一、二発はぶん殴るねシャーリーを。
そもそも死んでないのもう知っちゃってるからね。気絶するほど驚かないね。
映画も聖典と同じく再会は滝から三年程度経ってるの希望。

「あの酸素吸入器から何年経ったと思ってるんだ!無事ならさっさと出てくればいいだろう!」「待てって、君にはちゃんと無事だって知らせたろう!?」「だから何年待たせるんだといってるんだ!おかげで私は…」「平穏な結婚生活を送れてよかった、だろう?まぁ、それも今日までだが」「また私を巻き込むつもりか?もう二度と助手を頼まないといったのはどの口だ」「君の助けが必要なんだよ」

すごく自然に会話が頭に浮かびましたがゲイリッチー兄貴は想像の遥か右斜め上来るので油断せず行こうと思います。
観れば観るほどロバート・ダウニーJrがすきになりそうでこまる…
暇が出来たらアイアンマン(ダウニー主演)でも観てみようかな。


長くなりましたが映画シャドウゲームの感想は一旦おしまいです。
今度はドラマ版シャーロックの感想をいいに来たい。
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